前回のレクチャーでは、あなたが欲しい感情を大切な人たちと循環させる話をしました。

感情の循環を通して、関係性を築く力を養うことで、自分のことも相手のことも同時に満たすことのできる自分をつくっていくこと、そして、相手が本当に欲しがっていることにも気づく自分も育てることができるようになります。

ここまで、いろいろな原則を学んできましたが、より実践的なレクチャーに入っていきたいと思います。

いくら勉強をしても、あなたがそれを実践し、経験を積み、改善、挑戦し続けていくことをしなければ、単なる理想論で終わってしまいます。

そして、多くの場合、人が動けないのは、「フォーカス(何のためにやるのか)が定まっていない」ことと「本気ではない」という2つの要素が挙げられます。

今回のレクチャーでは、「本気になることで、コンフォートゾーンを抜け出す」ことをテーマに、学んできましょう。

 

あなた
お金のバイブルも後半に入るんだね。今まで、たくさん勉強してきて、お金に対する印象や考え方はかなり変わったよ。お金に対するネガティブな感情もまだあるけど、それはお金が原因なんじゃなくて、自分の思い込みや過去の経験からきていることも分かってきたよ。
大ちゃん
うん、ここまで、本当によく勉強してきたね。いよいよ後半に入るので、さらに実践していこうね。
あなた
はい、お願いします!
大ちゃん
はい、よろしくね。今日のテーマは「コンフォートゾーンを抜け出す」というテーマなんだけど、コンフォートゾーンっていう言葉は聞いたことある?
あなた
コンフォートゾーン?あんまりよくわからないなぁ。
大ちゃん
簡単に言うと、今の自分にとって心地の良い領域のことなんだよ。人の脳は変化を嫌うから、安心・安全を保つために、無意識にこコンフォートゾーンの中で生きるようになっているんだ。当然お金に対しても、このコンフォートゾーンを持っているんだよ。
あなた
お金に関するコンフォートゾーンか。どんなものなんだろう?
大ちゃん
例えば、収入が低い人は収入の低いことがコンフォートゾーンになっていて、思考パターンも行動パターンも収入が低いコンフォートゾーンの中にい続けるためのものになっているんだよ。逆に収入が高い人は、収入が高いことが当たり前になっているから、それが心地よくてコンフォートゾーンになっているね。
あなた
へぇ!そんなゾーンが無意識にあるんだね。じゃあ、お金を稼げるように、どんどん基準をあげればいいってことなの?
大ちゃん
ううん、必ずしもそうではないんだよ。基準が高すぎても、低すぎても、コンフォートゾーンが狭ければ豊かさを感じにくくなってしまうんだ。例えば、知らない人たちが寝泊まりするゲストハウスのような場所でも、人の出会いや旅の話を聞けることに豊かさを感じることもできるし、一泊数十万円以上するようなホテルに泊まって、一人や家族と静かな時間を過ごすことにも豊かさを感じることができる、というように、あらゆることを快適=コンフォートに感じることができるようになることで、豊かさの閾値(いきち)が下がって、どんな状況でも豊かさを感じることができるようになれるんだよ。コンフォートゾーンが狭い人は、狭いコンフォートゾーンをなんとか守ろうとするために必死に働いたり、お金で補填したりと、葛藤や悩みの多い人生になるし、自分と違う考えの人や自分が理解できないことを、簡単に否定したり、批判しちゃう傾向があるんだよね。だから、他責や自責の念に陥りやすくなってしまう。せっかくお金のことを学ぶなら、いつでも、どこでも、誰とでも幸せな自分を育てていけると素敵だね。
あなた
なるほど。わたしは、どんどん成長して、どんどんお金を稼いで、コンフォートゾーンを高くすることがいいと思っていたけど、今ある自分の環境に感謝したり、たとえ失うものがあったとしてもそれも最善の変化だし、わたしはどうなっても大丈夫、って思えるくらいコントーフォートゾーンが広がると、生きるのがとっても楽になるね。でもやっぱり安心できるところの外に出るのって怖いよね。それはどうすればいいの?
大ちゃん
うん、良い質問だね。今日のテーマがそこになるんだけど、コンフォートゾーンを抜け出すには、本気の熱量が必要になるんだ。
あなた
本気の熱量?なんだか男っぽい感じだなぁ。
大ちゃん
熱量っていうと男性っぽいかもしれないけど、深い愛情でもいいし、心に決めた気持ちでも、言葉はなんでもいいんだよ。過去のコンフォートゾーンに感謝し、次のステージに向かうことを決意しない限り、居心地の良い今の環境からは抜け出せないからね。
あなた
わかった、今日のレクチャーで、自分の熱量を感じてみるね。
大ちゃん
うん、じゃあ今日もレクチャーを進めていこうね
あなた
はーい!

1.コンフォートゾーンを抜け出す熱量を持っているか?

 

コンフォートゾーンとは、今のあなたにとって心地いい領域のことです。

人は無意識に、自分のコンフォートゾーンの中に留まるように生きているので、普段の生活の中で、自分がコンフォートゾーンの中にいる、という自覚をすることはほとんどありません。

ですが、新しい習慣を始めようとしても続かなかったり、いつもとは違う出来事に直面して気持ちが揺さぶられたり、転職・引っ越し・人との出会いや別れに感情が動く瞬間などに、コンフォートゾーンの中と外を行き来しています。

コンフォートゾーン自体は悪いものではありませんが、今のあなたにとっての心地良い空間が、未来のあなたにとっては窮屈な空間であることに気づく必要があります。

 

例えるなら、小さい頃、アンパンマンのTシャツがお気に入りだったり、クマのぬいぐるみが好きだったとします。

それがあると安心する、お出かけをする時はいつも一緒だったかもしれませんが、大人になった今でも、アンパンマンのTシャツをきていたり、ぬいぐるみがないと不安、ということはないですよね。

Tシャツやぬいぐるみは目に見えるからわかりやすいですが、コンフォートゾーンは目に見えないために、無意識に、見えないアンパンマンのTシャツやクマのぬいぐるみを持ち歩いていることがあります。

無意識のコンフォートゾーンの中で生きていくのか、常に変化を楽しみながら謙虚に、誠実に生きていけるのかは、自分のコンフォートゾーンを自覚し、意識的に広げていこうとするかで、人生は大きく変わってきます。

 

一人で知らないお店に入るのが好きな人もいれば、決まったお店以外は選ばない人もいます。パーティーなど大人数が集まる場所が好きな人もいれば、苦手な人もいます。

この時に、「苦手だから選ばない」ではなく、「苦手意識を感じる(コンフォートゾーンの外)からこそ、意識的に飛び込む習慣をつくる」ことによって、コンフォートゾーンを広げることができます。

 

コンフォートゾーンが広ければ広いほど、どんな状況であっても豊かさを感じやすく、コンフォートゾーンを広げていくために必要なのは、「(今の自分は)不快だと感じる環境に、あえて飛び込む」という、理屈ではない、熱量の部分なのです。

慣れ親しんでいる環境や考え方、行動パターンを現状維持することの方が、コントーフォゾーンを抜け出すよりも簡単なのですが、それでは、繰り返される毎日をただ生存することになり、本当に生きているとは言えないかもしれません。

もし、あなたがコンフォートゾーンを抜け出したいのであれば、何のためにコンフォートゾーンを抜け出したいのかという本気と、ワークで書き出した目的地をもう一度確認していきましょう。

 

2.WORK4-1 自分の本気を確かめるための3つの質問

 

1.コンフォートゾーンを抜け出す熱量を持っているか

本当に自分が変わりたい、新しい生き方を始めたいという想いがフツフツと自分の中から湧き上がってきているのを感じることができるでしょうか。また、新しい自分を目指すまでの段階の一つ一つ、試練や葛藤があるとしても、それを乗り越えている自分をイメージできるでしょうか。そして次の段階に進むにあたり、今までの自分の頑張りを認め、次の段階に進むために感謝と謙虚さをもって、古い自分を手放すことができるでしょうか。

 

2.失うものと手に入れるもの、期限を把握しているか

何かを選ぶということは、何かを手放すということです。欲しいものばかりに目を向けて、それを得るために今の自分が持っているもののなかで、何を手放す必要があるのかが見えていないときは、まだ熱量が十分ではありません。理想を思い描き、気持ちだけ高揚し、現実的には動けていなかったり、成果を出せていないかもしれません。

出入り口、という言葉にあるように、まずは「出(手放す)」と「入(入って)」きます。本当に大切なものは、どれだけ手放しても必ず手元に残ります。どんな準備をはじめて、いつまでにどんな未来をつくりますか?

 

3. この章を読んで感じた直感はどのようなものでしょうか?メモを取り、行動してみましょう。

 

【 WORK4-1 まとめ 】
(1)コンフォートゾーンを抜け出す熱量を持っているか
(2)失うものと手に入れるもの、期限を把握しているか
(3)この章を読んで感じた直感はどのようなものでしょうか?

 

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4-2 メンターと出逢い、モデリングする

2017.04.06

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