前回のレクチャーでは、あなたのお金に対する目的地を明確にした上で、お金を通じて自分が欲しい感情は何か?を確認しました。

人はお金が欲しいのではなく、お金を通じて得ることができる感情を欲しがっているという本質を学び、あなた自身は、どんな感情を欲しがっているのかに気づくことはできたでしょうか?

今回は、あなたのお金にまつわる感情の原体験を確認してみましょう。

 

 

あなた
だいちゃん、前回のワークのおかげで、自分のお金に対する感情がなんとなく見えてきたよ。
大ちゃん
それはいいことだね。どんな風にお金に対して、思っていると気づいたの?
あなた
私にとってお金とは自由の象徴で、お金があれば好きなことができるって思ってるんだけど、それはいつも無意識に我慢している自分の裏返しなんだって気づいたの。よく考えたら、わたし小さい時から、我慢するのが当たり前になってるなぁって思い出したんだよね。
大ちゃん
うん、素敵な気付きだね。お金が自由の象徴で、本当はお金じゃなくて自由を求めているから、お金が欲しい、お金さえあればもっと自由になれるって思っていたんだね。
あなた
うん、確かにそうなの。わたしが欲しかったのは、お金じゃなくて、自由だったんだね。
大ちゃん
うん、なるほどね。じゃあ、もう少し掘り下げていこう。なんで、お金が自由の象徴になったんだと思う?あと、我慢する癖もあるのは、なんでなんだろう?
あなた
え、どうしてだろう。すぐには出てこないな。
大ちゃん
普段はそこまで考える機会もないからね。今回のレクチャーでは、お金にまつわる感情の原体験を知って欲しいと思ってるんだ。
あなた
お金にまつわる感情の原体験?それってどういうことなの?
大ちゃん
人間の脳は、過去の体験から学習する機能を持っているので、幼少期に、お金に対して”A”という体験をしたら、”お金=A”っていう風に無意識に結びつける習性があるんだよ。それが小さい時の間違った思い込みだったり、真実ではなかったとしても、一度思い込んだものはなかなか変えるのが難しいし、そもそも思い込みだってことや、その思い込みに、日頃の自分の考え方や行動が制限されていることにすら気づかないことが多いんだ。
あなた
お金と感情がそんな風に繋がっているなんて、考えたこともなかった。
大ちゃん
うん、お金のバイブルは、現実的なお金そのものを扱っていくのと同時に、精神的・感情的な側面としてのお金も扱っていくように設計してあるからね。特に、精神的なことっていうのは、目に見えない分、思考や行動のパターンの土台になっている部分だから、最初は困惑するかもしれないけど、丁寧にみていこうね。
あなた
うん、わかった。
大ちゃん
じゃあ、今日の内容に入っていこうね。
あなた
はーい、お願いします。

 

1.お金にまつわる感情の原体験を探る

 

あなたは、「お金」と聞くと、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか?

お金とは生活に必要なもの。お金とは便利な道具。お金とは自由。お金とは愛。

人によって、様々な定義があると思いますが、お金にまつわるあなたの感情は、あなたが欲している感情であることは前回のレクチャーでお伝えしました。

 

では、何故あなたは、その感情を欲しいと思っているんでしょうか?

その感情を得ることは、あなたにとってどんな意味があるのでしょうか?

それらを理解した上で、丁寧にお金について向き合っていくのか。

それとも、がむしゃらにお金を追い求めていくのか。

どのようにお金と付き合っていくのかによって、あなたとお金の関係性は作られていきます。

 

お金は、今のあなたに必要な感情を湧き上がらせるためのツールとして、あなたが過去に、お金を通じて体験した不快な体験や思い出がある場合、今向き合わなければならない感情が湧き上がってくることがあります。

ですが多くの場合、その感情にフタをしたまま、生きている人も少なくありません。

感情にフタをする人の特徴のひとつに、その感情が湧き上がることになった原体験が、その当時はあまりにも強烈すぎて、その時の自分では対応できなかったケースがあげられます。

「いつか、扱えるようになるまでは、見ないようにしておこう。。」

傷つくことを恐れたあなたの意識は、そのようにしてあなたを守ってくれているのです。

例えば、「お金さえあれば、怖い思いをしなくていい。」と思っている人の原体験には、幼初期にお金がなかったことによって怖い思いを体験をしていることがあったり、「お金がないと、悲しい」と思っている人は、お金で悲しんでいる人(多くの場合、両親や近い関係の人)をみて、「お金がないと人は悲しい思いをするんだ。お金さえあればあんな思いしなくてよかったのに。」などといった原体験が存在します。

 

ここで気づいて欲しいことは、「その原体験は、お金が根本的な原因ではない」ということです。

その時に、本当は行動できることがあった、本当はこうしたかった、こうしてもらいたかった…。

でも、それができなかったことを、お金のせいにしているに過ぎないのです。

お金が根本的な原因ではないことを知らずに、お金では解決できないことをお金で解決しようとしたり、お金さえあれば幸せになれると盲目になってしまうと、フタをした感情がずっとつきまとい、底知れぬ不安や恐れに苦しんでしまうことになります。

 

あなたが本当に欲しい感情はどんなものでしたか?

誰に、何を伝えたかった、何を理解して欲しかったのでしょうか?

それでは、今回のレクチャーのテーマ、「あなたがほしがっている感情の原体験を探る」ワークに入っていきましょう。

 

2.WORK2-1  過去の自分に手紙を書く

 

1. 過去の自分に手紙を書きましょう。

 

人の感情の原体験は、過去の思い出や体験にあります。

自分のお金にまつわる感情や記憶を少し思い起こしてみましょう。

そして、その当時の自分に対して手紙を書いてみることを、今回のワークにしていきたいと思います。

 

あなたがその体験をしたとき、まだあなたには十分な力がありませんでした。

まだ幼かったり、何らかの状態で本来の力を発揮できず、その状況を受け入れることしかできなかったかもしれません。

本当はこうしたかったのに、できなかった。

本当はこうしてほしかったのに、してもらえなかった。

その記憶や体験が、今のあなたのお金に対する定義、思い込みを作ってしまっています。

 

ここで、大きなポイントとなるのが、「自分はできない」という思い込みからお金の学習をスタートしてしまうと、今後、お金を得たとしてもまた、「自分にはできない。また失うかもしれない」という強烈な思い込みがまたあなたを襲います。

本質的に向き合わなくてはならないのは、お金を増やそう、お金持ちになろうということではなく、お金を通じて得ようとしていた、自分の感情や過去との体験なのです。

 

(手紙の一例)

当時の自分へ

こんにちは。お金の勉強をしようと思ったのに、こんな風に手紙を書くなんて思いもしませんでした。

今のわたしにとって、お金とは○○であり、豊かさとは○○で、○○のような不安を感じています。

当時は私は〜〜〜で、○○○だと思っていたり、、本当は〜〜〜だったよね。

でも今の私から見るとあなたの思いもすごくわかるし、

今の私はきちんと大人になって、自分も周りも大切にできるようになったよ。

きちんと自分が選びたいものも選べる状況にあるから、大丈夫だよ。

 

20○○年○月○日

あなたの名前

 

上記はあくまで一例なので、好きなだけ、気持ちを込めて、自分宛の手紙を書いてみてください

もし、気持ちを込めて書けない時も、「気持ちが込められない」などそのままを書いてみてください。

もし、手紙を書いていて、気づいたり感じたことがあれば、メモをとっても構いません。

また、自分以外の誰かにも伝えたいことがでてきたら、その人宛の手紙を書いてみても構いません。

もちろん、この手紙は出さずに自分の心に秘めておいても構いませんし、もし渡したいと思えば渡したり、周りの人とシェアをしても構いません。

 

2. あなたがこの章を読んで感じた直感はどのようなものですか?メモを取って行動してみましょう。

 

【WORK2-1 まとめ】
(1)過去の自分に手紙を書いてみましょう
(2)あなたがこの章を読んで感じた直感はどのようなものですか?

 

SHARE2-1

今回のシェアは、他の誰かでなく、自分自身に対してのシェアになります。書いた手紙を誰かに見せる必要はないので、まずご自身が手紙を書いてみたら一晩おいてみてください。そして次の日、またその手紙をもう一度読み直してみてください。

お金にまつわる原体験をした当時の自分宛の手紙を書いて、一晩たったら、読み直してみよう。

 

次章>> 2- 2 お金と時間の真実

2-2 お金と時間の真実

2017.04.05

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